Q.
8月のブログへのアクセスにアメリカシロヒトリの防除に関するものが数件ありましたので、耕種的防除と薬剤による防除について記述します。
A.
アメリカシロヒトリは、5月中旬から6月中旬に第1回成虫が、7月下旬から8月下旬に第2回の成虫が現れ、葉裏に200~800粒の卵をまとめて産み付けると言われています。
産卵された卵は10日位でふ化するそうですが、最初は卵塊ごとに集団で糸を張り巣を作って葉肉のみを食害します。
やがて巣を出て分散(6齢幼虫以降という。)し、盛んに葉を丸ごと食害します。
老齢幼虫(7齢)になると樹から降りてきて樹皮の割れ目、家の羽目板の裏などに白色の薄いマユをつくりマユの中で蛹になります。
防除は、巣を作って集団で食害しているうちに、巣ごと切り取って処分するのが最も効果的です。
巣を切除出来ない場合には、多くの登録農薬がありますので農薬店等でお尋ね下さい。
一つの事例ですが、スミチオン乳剤500~1,000倍、ダイアジノン水和剤341,000倍~1,500倍、ディプテレックス乳剤1,500倍、トレボン乳剤4,000倍、DDVP乳剤751,000~1,500倍液などの殺虫剤を散布します。
薬剤の散布が難しい場合には、幼虫発生期直前または幼虫発生初期にアトラック液剤の樹幹注入を、幼虫発生期直前にオルトランカプセルの樹幹打ち込みを実施するのも一つの方法です。(小河)