Q.マシン油乳剤の散布について

Q.
 冬場にマシン油乳剤を散布しますが、目的は何でしょうか。
 どんな樹木に散布してもかまいませんか。

A.
 マシン油乳剤は、害虫を油で被覆し窒息させて駆除するものです。

 この方法は古く、江戸時代にはイネの害虫であるウンカ類の駆除法として鯨油・魚油等を水田に撒き、ウンカ類を払い落とす方法が指導されていたと言います。

 薬剤が体内に到達しにくいカイガラムシ類の防除に適していますし、物理的な方法ですので薬剤抵抗性とは無縁ですから、抵抗性のつきやすいハダニ類の防除には欠かせない殺虫剤だと言われています。


 果樹や野菜、色々の樹木で使用されています。

 しかし、樹種(落葉樹と常緑樹)、冬期と夏期で散布する薬剤濃度が異なりますので、かならず標示してある倍率を守って下さい。

 また、薬液が余ったからといって、一度散布した薬液が乾いた後で二度散布すると、被膜が厚くなり、植物の呼吸が阻害されて、樹木が弱ることがありますので注意が必要です。

 また、花ものでつぼみが大きくなったり、少し開花しているものや実物で実が付いているものなどには散布しないようにしましょう。(小河)