Q.非農耕地用除草剤を庭園や緑地に使用した際の樹木への影響について

Q.
 庭の樹木で裸地に面した樹木が衰弱しています。
 同じところで同一樹種が衰弱するのではなく、樹種も位置も違います。
 原因は何でしょうか?どうすればよいでしょう。

A.
 最近、ご相談が多い内容ですが何が原因か確定しにくい症状です。

 葉が脱色したり、新葉がカールしたり、落葉したりしながら徐々に枝枯れを引き起こし、激しい場合には樹木本体が枯死します。

 衰弱・枯死する場合には根の病気や根・地際を加害する害虫被害が考えられるのですが、そのような被害の特徴が確認できません。

 よくよくお聞きますと、裸地に除草剤を散布している場合が多く、薬剤名を覚えてある場合には裸地用(非農耕地:グラウンド、駐車場、道路、鉄道敷地、公園裸地など)の除草剤を使用されているのがほとんどです。


 樹木の下には散布していませんがとよく言われますが、樹木の根は想像されている範囲を超えて広がっているものです。

 土壌中に浸透した薬剤が、根から吸収され、樹幹を移動して葉に移行した結果、薬害を生じる場合があります。

 吸収される根の分布によって、木全体に症状が出る場合とあちらこちらの枝先や1本の枝に集中することもあります。

 除草剤を散布された場所、樹木の位置(傾斜地の上か下か、水が集まるような場所か、平坦地か)等で症状の出方が異なっておりました。

 庭の砂利敷きに除草剤を散布する場合には、周辺の樹木に登録のある薬剤を選択して散布するように、細心の注意が必要です。(小河)