Q.ヤシ類の枯損について

Q.
最近、ヤシ類に虫がついて枯れています。
何の虫でしょうか?
また、防除法を教えて下さい。

A.
ご質問の虫は、ヤシオオオサゾウムシでしょう。

 近年九州では、この虫によるフェニックスの被害が問題になっています。
 福岡県でも発生が報告されるようになり、虫が越冬できるようになった結果だと思われます。

 極初期段階であれば薬剤による駆除が可能ですが、発見から枯死まで数ヶ月と、被害の進行が早いため、早めに被害症状を発見する必要があります。
 枯死した木から成虫が羽化脱出して健康な木に産卵しますので、速やかに伐倒・焼却(または粉砕)する必要があります。


 防除法としては、ヤシ類が枯れていない状態の場合は、スミパインMC(マイクロカプセル)50倍液を5月頃から2ヶ月置きに、頂部を中心に散布します。

 木が枯れた状態であれば、伐倒しキルパー40剤を被覆内容積(被害材を積み上げビニール被覆をした容積)1㎥当たり375~750ml散布し、直ちに被覆します。

 マツ類のマツのマダラカミキリには登録がありますが、ヤシ類に登録があるか否か確認して下さい。(小河)