Q.
ナンテンの苗木を挿し木で殖やしたいと思いますので、ご指導をお願いします。
A.
難を転ずるからナンテンと言われ、縁起木として根強い人気があるナンテンは、鮮紅色の実も美しく、鳥の好物で、実物の庭木の代表的存在です。
また、実や葉は薬用成分を含み、実は咳止め、葉は解毒剤として利用されています。
さて、挿し木ですが、ナンテンの発根率は高い方ですから、良い苗が作れます。
①時期は春挿し、梅雨挿し、秋挿しとありますが、3~4月の春挿しが良いでしょう。
②挿し床の用土は、箱底に赤玉土の中粒を3㎝位敷き、その上に赤玉土小粒(精選した鹿沼土、マサ土でも良い)を4~5㎝入れ、挿し床とします。
なお、用土に水分を調節したりするため、バーミキュライトやピートモス、ミズゴケなどを適当な割合で使用する場合があります。
③親木から穂木を取る=日当たりの良いところから取る
④さし穂をつくる=10㎝前後の穂とし,さし穂の切り口は斜め45度に、鋭利な刃物で仕上げること。
⑤水あげ=1~2時間ほど水につけて水あげする。
⑥さし付けは穂の1/2を目安とし、さし床に穴をあけ、穂を痛めないように挿していく。
⑦挿し終わったらしっかり潅水する。
その後は、明るい日陰で管理し、徐々に光線に慣らしていきます。
約2ヶ月で発根を確認して鉢(ポット)に移植し養苗します。(西岡)