Q.ツバキ・タイサンボクの病害虫防除

Q.
 ツバキの一部が衰弱していますし、タイサンボクの葉裏に黒い点々があります。

A.
 ツバキの衰弱ですが、樹木を見ないとはっきりしません。枯れた枝を整理して、新しい芽の伸長を促すようにしましょう。

 ツバキには4~6月と7~9月にチャドクガという蛾の幼虫が発生しますので注意をしましょう。

 幼虫はかなり大きくなるまで一列に並んで葉を食べます。
 幼虫は無数の毒毛を持つので、触れるとかぶれます。

 防除は、一列に固まって食害している幼虫を葉毎切り取り処分するのが最も効果的です。


 幼虫が分散している場合には、MEP乳剤(ツバキにはスミソン乳剤2,000倍液、サザンカにはスミナイス乳剤1,000倍液)を散布すると良いでしょう。

 また、ツバキには輪紋葉枯病が発生し樹勢を衰えさせることがあります。

 この病気の特徴は、4~6月、9~10月頃、葉に1~2cmの赤褐色の円斑を1~2個生じ、円斑には輪紋が認められる場合が多いことです。

 病斑は少ないのですが、病葉は黄色くなって早期に落葉し、激しい場合にはほとんどの葉が落葉して数枚の葉を残すのみとなり、樹勢が衰えて枝が枯れたり、小さな葉を二度ぶきしたりします。

 本病を予防するには、登録農薬はありませんので、病葉を早めに摘み取り、病落葉を集めて焼却します。

 次にタイサンボクですが、この樹種は病害虫の少ない木です。

 タイサンボクには、根を侵す白絹病(多くの草本植物や木本植物を侵す多犯性の病菌)と根と根株を侵す根株心腐病(スルメタケというきのこによる被害)が記録されていますので、根株を注意深く観察しましょう。
(小河)