Q.ギンバイカの移植

Q.
 ギンバイカのポット苗を買って庭に植えていました。

 大きく(1m位)なったので移植したいです。

 その時期、注意点などお願いします。

A.
 ギンバイカは、中近東から地中海沿岸が原産地で、ヨーロッパやアラビアでは古くから庭木として栽培され、ハーブとしても利用されています。

 別名「祝いの木」と言われるように結婚式のコサージュ等の花輪にも用いられています。

 この木は、小さな葉は光沢があって黄緑で美しく、夏から秋にかけて咲くまっ白な花は、5弁花で梅の花に似ていることから「銀梅花」と名づけられています。

 また、この花や実にも芳香があり、秋に黒青色に熟す実は、甘く食用としても楽しめます。

 相談は移植についてですが、この木はどちらかというと移植を嫌う方ですから、万全を期すためには1年前に根回し(根元近くの根を切断し、断根したところから新しい根を出させることで活着がよくなる)しておくと良いでしょう。

 植え替えの時期は春、彼岸過ぎの少し暖かくなってからが良いでしょう。


 根の位置は、枝の張った線を下ろした位の位置に張っていますので、それを目安に掘り下げます。根の状況を良く確認し根腐れ等あれば除去して下さい。

 植えつけ場所は、原産地の条件に近いことが理想ですが、日当たりの良いところで、土は肥沃で水はけの良いこと、少し乾燥気味の方がよいでしょう。

 このため、植えつけ場所は土盛りしてウオーターベースを作っておきましょう。

 土が畑土で粘土質が強く、排水が悪い場合は腐葉土や完熟堆肥などを混ぜてやることと、活着後、有機質の肥料(油かす等)か緩行性の肥料を併せて施用してください。

 この木は自然に樹形が整い、育てやすい木ですから枝葉の剪定は、上方から一気に刈り込むような強い剪定はせず、軽い切り戻しか混み合っている枝を抜く、透かす剪定が良いでしょう。剪定時期は花が終わった後を基本とします。

 今のところ病害虫は特に心配はありません。(西岡)