Q.リュウノヒゲの立ち枯れ(白絹病)

Q.
 リュウノヒゲがあちこちで立ち枯れしています。

 全面ではありませんが、広がっているようです。

 葉が長い系統ではなく、短い系統が弱いように思います。

A.
 リュウノヒゲには白絹病が記載されています。

 日本植物病害大事典には、地際部に発生し、最初土壌と接する葉に暗緑色、水浸状の病班を生じ、やがて株全体が黄緑色から黄褐色になり、株枯れを起こすと書かれています。
 病気の株やその周りの土壌には、白色絹糸状の菌糸を生じ、1mm大の褐色の粟粒状の菌核を多数生じるとのことです。

 白絹病は土壌伝染性の病気で、病気に罹った株の残りや土壌中の菌核が長いこと生き残り、これが伝染源になります。
 被害が発生すると被害株から菌糸で隣接した株へ伝染します。
 白絹病は多犯性の病原菌で、リュウノヒゲを侵す病原菌はイネ、アズキ、インゲンマメ、ササゲ、ソラマメ、ダイズ、ラッカセイ、ジンチョウギク、コンニャク、タバコ、カラジウム、ブドウ、カンキツ、フッキソウ、バナナを侵します。

 防除するには、被害株を周辺部の衰弱個体を含めて、丁寧に掘り取り処分します。

 また、モンカットフロアブル40(フルトラニル水和剤)の1,000倍液を発病初期に、㎡当たり3リットル土壌に灌注します。

 普通物ですが、魚毒性がB類ですので、河川等に影響がないように注意しましょう。(小河)