Q.
マツのみどり摘みについて、出版物では、真ん中のみどりを摘み取り、残りのみどりを2,3本残して、これの3分の1を摘むと書いてあるのが多いです。
一方、福岡県緑化センターの講習会(2010年6月)では、「新芽をほとんど摘み取り、新たに夏芽を出し、節間を短く仕立てて、樹形を整える」と教わりました。
毎年、みどり摘みの時期には、3分の1残すのか、ほとんど摘み取るのか、いずれの方法でしたものやらと迷っています。1、3分の1を摘み取るのと、新芽をほとんど摘み取るという方法の違いは、東京方面と福岡の気候の違い、あるいは地域による樹形の好みの違いによるものなのでしょうか。
2、新芽をほとんど摘み取る場合には、完全に摘み取って大丈夫でしょうか。何ミリか残した方が安全なのでしょうか。
3、新芽をほとんど摘み取る場合には、6月一杯までなら大丈夫とかいった時期的な制約があるのでしょうか。
4、摘み取る時には、ハサミを使っても良いのでしょうか。
A.
九州では年に2回(春に新芽が伸びてからおこなうみどり(新芽)摘み、秋以降に活動が低下してからの古葉むしり(もみあげ))の剪定をすることが一般的です。
しかし、京都のお寺や二条城等の大きな松は数年に1回の剪定でその姿を維持しています。
剪定の回数はその松の大きさ、植えられている場所、およびその木のもともとの仕立て方(木の姿)によって、1回剪定か2回剪定かが決まると思います。
九州のマツのように枝の間隔が近く、芽数の多いものは2回したほうが良いでしょう。
1、まだ小さく、枝をつくってやる必要のある木は、中心の芽をその基部で切り、2~3芽ぐらいの芽を残し、その眼を3分の2程度切ることもあると思いますが、
もう枝が出来上がっているような木は、透かしながらほとんどの芽を基部から剪定するという方法が九州では一般的です。2、葉のない軸の部分を何ミリか残しても、いずれ葉のある部分まで枯れてしまいますので、
見栄えを考えても、なるべく下のほうで切ったほうが良いでしょう。3、元気が良すぎて伸びる力が強い木はみどり摘みを遅くし、芽の伸びる力が弱い木は早めにしたほうが良いのですが、いくら伸びが強い木でも、7月上旬までにはみどり摘みを済ませたほうが良いでしょう。
4、ハサミは使ってもOKです。芽が小さく柔らかいうちは、爪で切ることも可でしょうが、硬くなるとハサミでないと切れません。
(神代)
Q.マツの芽を摘む時期と回数
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