Q.
サカキにカミキリムシのような虫がついて枯れているが、どうしたらよいでしょうか。
A.
サカキを加害する穿孔性害虫(樹皮や材内部に潜り込んで加害する害虫)には、ゴマフボクトウ(ボクトウガ類)が記録されています。
ゴマフボクトウは2年に1回の発生で、6~8月に成虫が発生します。
若い幼虫は枝を食害しますが、やがて成長した幼虫は地際部に近い幹・枝に穿入し、孔道が根部に至ることもあります。
加害部から円形淡赤色の虫糞を出し、地上部に堆積するので、よくわかります。
防除は、虫糞が出ている孔(虫糞排出孔)にスミチオン・DDVP乳剤(500倍液)を注入し、孔口を木蝋や粘土で封をします。
このほか、コウモリガも寄生する可能性があります。
コウモリガは2年に1回の発生で、8月下旬から10月中旬に羽化します。
成虫は日没後1時間位の間に数頭または集団で旋回しながら交尾し、飛びながら数千個の卵をばらまくように産み落とすと言われています。
地表面で越冬した卵は、4月下旬頃からふ化し、若い幼虫は雑草など地際部の表面を摂食しながら成長し、その後草の茎の中、樹木の枝・幹などに移動して樹体内に穿孔します。
穿入孔は樹皮下部に多く、穿入口を木くずと虫糞で出来たもので蓋をします。
防除は、ゴマフボクトウと同様です。(小河)