Q.
ツツジ・サツキ類の葉の脱色や変色についての問い合わせが多く寄せられていますので、葉に寄生する害虫について、再度記載します。
A.
葉に寄生して葉色を悪くする害虫には、
ツツジグンバイムシ、
ツツジコナジラミ、
クロトンアザミウマ、
チビコブハダニ、
チャノヒメハダニ、
ツツジコナカイガラムシ などがあります。
ツツジグンバイムシは、
ツツジグンバイムシは、4月頃からツツジ・サツキ類の葉裏で吸汁します。
葉の組織を壊わすので葉表にカスリ状の白斑を生じます。
葉裏にはタール状の黒い糞が付着しています。
文献によれば、高温乾燥の年に多発するそうです。
ツツジコナジラミ成虫は、体長1mm、白粉に覆われ、カイガラムシ類に似ていてツツジ・サツキの類の葉裏に寄生し、すす病を併発すると言われています。
5~10月にかけて成虫・幼虫が混在しているそうです。
チビコブハダニ(雌の前胴体部は橙色、後体部は赤褐色で背面・脚の毛が長く、背面に模様がない。)が葉裏に寄生し、葉色を悪くするといいます。
また、ツツジには小型で背面・脚にほとんど毛がなく、背面が網目状になっているチャノヒメハダニも寄生すると書かれています。
夏から秋にかけて密度が高くなるそうです。
クロトンアザミウマは、雌成虫は体長1.3mm、開張2mmで全体が暗褐色で網目状のしわがあり、翅の周縁に長いフサを付けているそうです。
ツツジの葉裏に多く寄生し、被害葉には小斑点ができます。
文献によれば、ツツジコナカイガラムシの雌成虫は楕円形、大きさ3~3.5mmで橙褐色ですが、背面のロウ質物のために白っぽく見えるそうです。
5月頃ツツジの芽の直下に群生し、すす病を併発すると記載されていました。
防除法ですが、毎年発生する株には発生時期に殺虫剤を散布します。
また、発生前に土壌に施用する薬剤を土にすきこみます。
防除薬剤は、それぞれの害虫で、ツツジ・サツキや樹木類、一般樹木に登録のある薬剤を使用するよう留意し、初めて散布する樹木では薬害の発生がないか試し散布をしてください。(小河)