Q.サクラにつく毛虫の防除について

Q.
 サクラに毛虫がついています。どうすればよいですか?

A.
 サクラの葉に付く毛虫で多いのは、モンクロシャチホコとアメリカシロヒトリではないかと思います。


 モンクロシャチホコの食害は、お盆過ぎ頃から目立ち始め、見る見るうちに葉が食害され丸坊主になることがしばしばです。

 街路樹などでは、茶色の虫糞が大量に落ちて汚くなりますし、老熟した幼虫は、浅い土の中で繭を作り越冬するため地上に降りてきます。

 激しいときには車がスリップするのではと危惧するくらいです。

 アメリカシロヒトリは、サクラ、スズカケノキ、ポプラ、モミジバフウなど多くの樹木を食害します。

 5月下旬頃からと8月下旬頃からの2回被害が発生し、最初は糸を張って巣を作り、巣の中の葉の葉肉のみを食べ葉脈と葉皮を残しますので、小枝単位で数枚の葉が白っぽく見えるので遠くからでも発見できます。

 やがて、幼虫は分散して食害を始めるため、発生の多い樹木では丸坊主になることがあります。

 老熟した幼虫は、樹皮の割れ目や羽目板の裏などで蛹になるため地上に降りてきます。

 
 防除ですが、両種とも集団で食害している時期に、小枝毎切り取って処分するのが最も効率的ですが、幼虫が分散して被害が激しい場合には、オルトラン水和剤液を散布せざるを得ないでしょう。

 散布液の濃度は、モンクロシャチホコで1,000倍液、とアメリカシロヒトリで2,000倍液となっています。(原田)